Delcom Inline Multisensor Moveable は、ロール to ロール(R2R)ラインや真空成膜装置における 非接触シート抵抗測定を実現する可動式マルチセンサーシステムです。
複数のセンサーを横方向に移動させながら測定でき、膜厚ムラ・抵抗ムラのプロファイル測定(ラインスキャン)に最適です。
本ページでは、SCJ の技術知見に基づき、Inline Multisensor Moveable の特徴・測定原理・構成・用途を技術的に解説します。
Inline Multisensor Moveable とは
Delcom のマルチセンサー技術をベースに、センサーを横方向(クロスウェブ方向)に移動させながら測定できるインライン専用モデルです。
固定式のマルチセンサーでは得られない全面プロファイル測定が可能で、膜厚ムラ・抵抗ムラの可視化に強みがあります。
- 非接触でフィルム・ウェーハを傷つけない
- クロスウェブ方向のラインスキャンが可能
- 複数センサーで同時測定(高速)
- 真空チャンバー内にも設置可能
- R2Rラインでのリアルタイム品質管理に最適
測定原理|エディカレント(渦電流)方式
Inline Multisensor Moveable は、交流磁界を利用したエディカレント方式で導電膜のシート抵抗を測定します。
磁界が導電層に渦電流を誘起し、その応答から導電性を算出するため、材料に触れることなく測定できます。
- 非接触・非破壊
- 高速応答でインライン制御に最適
- 光学式では測れない金属膜にも対応
可動式マルチセンサー構造
Inline Multisensor Moveable の最大の特徴は、センサーを横方向に移動させながら測定できる点です。
これにより、フィルム幅全体の抵抗ムラをリアルタイムで取得できます。
可動式のメリット
- 全面プロファイル測定(クロスウェブスキャン)
- 固定式では検出できない局所ムラを可視化
- 複数センサーで高速スキャン
- 真空チャンバー内でも移動可能な設計
Delcom レンジ構造|x1〜x10000
Delcom のレンジは、測定対象のシート抵抗値に応じて最適化されています。 Inline Multisensor Moveable も同様に、x1〜x10000 のレンジから選択できます。
- x1:1 Ω/□ 付近を最高精度で測定
- x10:10 Ω/□
- x100:100 Ω/□
- x1000:1 kΩ/□
- x10000:10 kΩ/□
測定対象のシート抵抗がレンジ中心に近いほど、再現性・安定性が高くなります。
ギャップ特性|導電層はギャップ中央が最も安定
センサーは上下2つのコイルで構成され、その間のギャップ中央が最も磁場が安定する領域です。 そのため、インライン測定では材料の高さをギャップ中央に合わせることが重要です。
- 高さがズレると読み値が変動
- ローラーやステージで高さを一定に保つ必要がある
- 真空チャンバー内では固定治具が有効
温度補償|90%以上のドリフトを自動補正
エディカレント方式は温度変化の影響を受けやすいため、 Inline Multisensor Moveable は内部温度センサーにより90%以上のドリフトを自動補正します。
- ウォームアップ:3時間以上推奨
- 熱源からの遮蔽が重要
- インラインでは定期的な ZERO が安定性を高める
インライン設置|R2Rライン・真空成膜に最適
Inline Multisensor Moveable は、R2Rラインや真空成膜装置での連続測定を前提に設計されています。
インライン設置のポイント
- 導電層の高さをギャップ中央に固定
- 材料の揺れ(フラッタ)を抑制
- クロスウェブ方向の移動範囲を確保
- 真空チャンバー内ではケーブル取り回しに注意
用途|膜厚ムラ・抵抗ムラの可視化に最適
- ITO膜(透明導電膜)
- 金属薄膜(Al, Cu, Ni, Cr)
- 太陽電池セル
- 半導体ウェーハ
- FPC・フィルム材料
- 真空成膜ラインのインライン監視
- R2Rラインの全面プロファイル測定
SCJの技術サポート
- インライン導入支援(R2R・真空チャンバー)
- デモ機レンタルサービス
- Delcom本社との技術調整
- 校正・レンジ選定の技術相談
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