MELEC社 HiPIMS スパッタとは?

ドイツ・MELEC社製 HiPIMS – High Power Impulse Magnetron Sputtering
ハイパワーインパルスマグネトロンスパッタリング 電源

ハイパワーインパルスマグネトロンスパッタリング(HiPIMS)は、ハイパワーパルスマグネトロンスパッタリング(HPPMS)という名称としても広くしられており、成膜における、新しいパルスプラズマ技術の一つです。ドイツ・MELEC社のDCパルスパワーコントローラーは、非常に高いピークパワーパルスを実現します。また、単にHiPIMS成膜にとどまらず、DC電源やMF電源と、HPPMS/HiPIMS技術の重畳は、プラズマ改善や表面改質の分野において、多大なる利点をもたらします。

この技術は、シングル及びデュアルマグネトロンスパッタリングで応用可能です。また基板へのバイアス電源もパルス同調させることが可能です。この技術により、メタルモード、リアクティブモードにおいて、非常に高い成膜レートを得ることが可能となります。また、特殊なプロセス、例えば異なる材質のターゲットをデュアルマグネトロンで放電する際、その左右非対称な、バイポーラパルス比も調整可能です。このHPPMSやHiPIMSの、従来のDCやMFスパッタリングへの応用は、さらなる新規アプリケーションへの適用が期待されています。

● 問い
成膜方法のひとつでHiPIMSとは何か?
● 回答
「HiPIMS (High Power Impulse Magnetron Sputtering)」は、成膜技術の一種で、高周波や直流の磁気制御を使用する従来の磁気スパッタリングに代わって、パルス電源によって短い高電力パルスを供給することによって、より効率的に薄膜を形成する技術です。

HiPIMSでは、非常に短い高電力パルスが繰り返し供給され、ターゲット材料の表面からイオン化された原子が放出され、基板上に薄膜を形成します。このプロセスにより、より密度の高い、均一な厚さの薄膜を形成することができます。また、従来のスパッタリングと比較して、より多くの材料がターゲットから取り出され、効率が向上するため、材料の使用効率が高くなります。

HiPIMSは、高品質で高性能な薄膜を形成するために使用され、センサー、太陽電池、ディスプレイ、光学素子など、幅広い分野での応用が期待されています。

● 問い
HiPIMS(ハイピムス)のデメリットは何か?
● 回答
HiPIMSは、高品質で高性能な薄膜を形成するための有力な技術ですが、以下のようなデメリットがあります。

1.コストが高い: HiPIMS装置は従来の磁気スパッタリングよりも複雑で高価なため、コストが高くなることがあります。

2.材料消耗が増加する: HiPIMSは、より高いイオン化率を持つため、より多くの材料がターゲットから取り出され、材料消耗が増加することがあります。

3.エネルギー消費が高い: HiPIMSは、従来のスパッタリングよりもエネルギー消費量が高いため、電気代が高くなることがあります。

4.プロセスの制御が難しい: HiPIMSは、非常に短い高電力パルスを使用するため、プロセスの制御が難しくなります。また、膜の厚さや組成に影響を与える多くのパラメータがあり、適切なプロセス条件を見つけることが困難な場合があります。

5.膜の均一性に影響を与える: HiPIMSは、短い高電力パルスを使用するため、膜の均一性に影響を与えることがあります。特に、大きな基板に対して膜の均一性を保つことが難しい場合があります。

これらのデメリットを考慮して、適切な場合にHiPIMSを使用する必要があります。

● 問い
ハイピムスは常にバイアス電源を必要とするのか?
● 回答
HiPIMSは、一般的にバイアス電源を使用してプラズマを生成することがありますが、常に必要というわけではありません。バイアス電源は、基板表面に陰極部分を形成し、プラズマ中のイオンが基板に衝突し、より密着性の高い膜を形成することができるようにするために使用されます。一方、バイアス電源を使用しない場合は、より均一な膜の形成が可能ですが、密着性は低下する可能性があります。

一般的には、HiPIMSプロセスでバイアス電源を使用するかどうかは、成膜の目的やプロセス条件によって異なります。バイアス電源を使用しなくても、高品質な膜を形成することができる場合もありますが、特定の応用においては、バイアス電源が必要となる場合があります。

● 問い
複数のカソードをハイピムスで使用する場合 、パルスをシンクロさせるのは重要なのか?
● 回答
複数のカソードを使用する場合、それぞれのカソードから放出されたイオンが均一に基板に衝突し、均一な成膜が行われるようにするために、パルスをシンクロさせることが重要です。

HiPIMSプロセスでは、各カソードに対して独立したパワー・パルスを適用することができます。ただし、複数のカソードを使用する場合、それぞれのカソードのパルスが完全に同期していないと、イオンが均一に放出されず、膜の均一性が低下する可能性があります。

そのため、複数のカソードを使用する場合は、パルスジェネレーターを使用して各カソードに対して同期したパルスを適用することが重要です。これにより、各カソードから放出されたイオンが均一に基板に衝突し、均一な成膜が実現されます。また、シンクロさせることでプロセスの制御も容易になり、膜の品質を向上させることができます。

● 問い
その際 バイアス電源のパルスも シンクロさせる必要があるのか?
● 回答
複数のカソードを使用する場合、バイアス電源のパルスもシンクロさせる必要があります。

HiPIMSプロセスでは、バイアス電源を使用して基板表面に陰極部分を形成し、イオンがより密着性の高い膜を形成するために使用されます。複数のカソードを使用する場合、バイアス電源のパルスがカソードのパルスと同期していないと、基板表面に形成された陰極部分の密度が均一でなくなり、膜の品質が低下する可能性があります。

そのため、複数のカソードを使用する場合は、バイアス電源のパルスもカソードのパルスと同期させることが重要です。これにより、バイアス電源が基板表面に均一な陰極部分を形成し、イオンが均一に基板に衝突するようになり、膜の品質が向上します。また、カソードとバイアス電源のパルスを同期させることで、プロセスの制御が容易になります。

● 問い
ハイピムスではどうして高電力を出力できるのか?
● 回答
ハイピムスでは、従来の磁気制御型スパッタリングと比べて、高電力を出力できる主な理由は、以下の2つにあります。

高周波パルス電源の使用
ハイピムスでは、高周波パルス電源を使用してカソードを励起し、高エネルギーのイオンを生成します。従来のDCスパッタリングでは、カソードに印加される電圧が一定であるため、カソードから放出されるイオンのエネルギーが低くなってしまい、成膜速度が低下する傾向があります。一方、高周波パルス電源を使用することで、カソードから放出されるイオンのエネルギーを維持しながら、高速で膜の成膜ができるようになります。

プラズマ効果の利用
ハイピムスでは、高エネルギーのイオンがターゲットに衝突することで、ターゲット表面でプラズマが生成されます。このプラズマにより、ターゲット表面に存在する原子や分子が励起され、より高いエネルギー状態になります。これにより、ターゲット表面から放出される原子や分子の量が増加し、成膜速度が向上することができます。

以上のように、高周波パルス電源とプラズマ効果を利用することで、ハイピムスでは従来のスパッタリングに比べて高い出力を実現できるようになります。

● 問い
ハイピムス スパッタと RF スパッタの違いは何か?
● 回答
ハイピムススパッタとRFスパッタは、どちらもスパッタリングという薄膜形成技術を用いていますが、その原理や特徴には以下のような違いがあります。

原理の違い
ハイピムススパッタは、高周波パルス電源を用いてターゲットを励起し、高エネルギーイオンを生成することで、薄膜を形成します。一方、RFスパッタは、高周波電源を用いてターゲットを励起し、電離したターゲット原子が成膜基板に衝突して薄膜を形成するという方法を採用しています。

イオン源の違い
ハイピムススパッタでは、高エネルギーイオンを生成するために、カソードに高周波パルス電源を印加する必要があります。一方、RFスパッタでは、高周波電源を用いてターゲットを励起するため、特別なイオン源は必要ありません。

成膜速度の違い
ハイピムススパッタは、高エネルギーイオンを生成するために、高周波パルス電源を使用するため、RFスパッタに比べて高い成膜速度が期待できます。

薄膜の品質の違い
ハイピムススパッタは、高エネルギーイオンを生成するために、ターゲット表面における化学反応やプラズマの影響を受けにくく、高品質の薄膜を形成することができます。一方、RFスパッタは、電離したターゲット原子が成膜基板に衝突するため、反応性が高い場合には化学反応が生じることがあり、薄膜品質が低下する可能性があります。

以上のように、ハイピムススパッタとRFスパッタには、原理や特徴において違いがあります。どちらを使用するかは、成膜条件や薄膜の用途によって異なります。

● 問い
ハイピムス スパッタ を成立させるために必要な装置構成はどのようになるのか?
● 回答
ハイパルスパワー電源を使用するハイピムススパッタリングには、以下のような装置構成が必要です。

カソード
カソードは、ターゲットとなる材料を装着する部分であり、ターゲットの素材や形状によって異なります。ハイピムススパッタリングに使用されるターゲットは、高エネルギーのイオンを生成するために、通常、金属またはセラミックス材料が使用されます。

高周波パルス電源
高周波パルス電源は、カソードに高エネルギーのイオンを生成するための電力を供給します。ハイピムススパッタリングには、非常に高い電力が必要であり、高周波パルス電源の出力は数十キロワットに達することがあります。

ガス供給システム
ガス供給システムは、スパッタリングプロセス中にターゲット表面に形成された化合物や不純物を除去するための反応性ガスを供給します。一般的なガスは、アルゴン、酸素、窒素、およびアセチレンなどの混合ガスです。

プラズマ発生器
プラズマ発生器は、高周波パルス電源を使用してプラズマを生成します。プラズマは、高エネルギーのイオンを生成するために必要なものであり、成膜プロセスを効率的に進めるために必要です。

ターゲットから基板までの距離調整装置
ターゲットと基板の距離を正確に調整することで、薄膜の成膜率や品質を制御することができます。通常、ターゲットと基板の距離は、薄膜の厚さや成膜速度に応じて微調整されます。

以上のように、ハイピムススパッタリングには、高周波パルス電源、カソード、ガス供給システム、プラズマ発生器、およびターゲットから基板までの距離調整装置など、複数の装置が必要です。

● 問い
ハイピムス スパッタ において パルスの周波を調整することは重要か?
● 回答
ハイピムススパッタリングにおいて、パルスの周波数は重要なパラメータの1つであり、膜の性質や成膜効率に影響を与えます。

一般的に、パルスの周波数が高いほど、イオン生成率が上昇し、ターゲットから基板へのイオンの飛跡数が増加します。これにより、薄膜の密着性や硬度が向上する可能性があります。しかし、周波数が高すぎると、スパッタリングの効率が低下することがあります。

逆に、周波数が低い場合、スパッタリングの効率が向上する可能性がありますが、膜の密着性や硬度が低下する可能性があります。

したがって、適切な周波数を選択することが重要であり、薄膜の特性に合わせて最適な周波数を選択する必要があります。また、パルス周波数は、その他のパラメータ(例えば、パルス幅、電圧、ガス圧、ターゲット材料など)と組み合わせて調整する必要があります。

● 問い
ハイピムス スパッタ に置いて デューティー比 は重要か?
● 回答
ハイピムススパッタリングにおいて、デューティー比は重要なパラメータの1つであり、成膜効率や膜の特性に影響を与えます。

デューティー比とは、パルス幅とパルス間隔の比率を示すパラメータで、一般的には0.1から0.9の範囲で設定されます。デューティー比が高い場合、ターゲットから放出される物質の量が増加しますが、基板に到達する物質の量は減少します。一方、デューティー比が低い場合、基板に到達する物質の量が増加しますが、ターゲットから放出される物質の量は減少します。

適切なデューティー比を選択することが重要であり、薄膜の特性に合わせて最適なデューティー比を選択する必要があります。また、デューティー比は、その他のパラメータ(例えば、パルス周波数、電圧、ガス圧、ターゲット材料など)と組み合わせて調整する必要があります。

● 問い
その場合 デューティー比が高いとはどういう意味か?
● 回答
デューティー比が高いということは、パルス幅に対してパルス間隔が短いということを意味します。つまり、ターゲットから放出される物質の量が増加し、膜の成長速度が高くなる傾向があります。ただし、デューティー比が高くなりすぎると、パルス幅が短いために放出された物質が基板に到達する前に再吸着される可能性があるため、膜の密着性が低下する場合があります。

また、デューティー比が高くなると、放出された物質がイオン化される割合が高くなるため、プラズマが生成され、プラズマ生成によってエッチングが進行することがあります。そのため、デューティー比が高くなると、膜の厚みや密着性、結晶性などの特性に影響を与えることがあります。適切なデューティー比を選択することで、膜の特性を最適化することができます。

● 問い
ハイピムス スパッタが適用できる代表的なアプリケーションはどういったものがあるか?
● 回答
ハイピムススパッタは、高品質の膜を形成することができるため、さまざまな分野で広く使用されています。以下に、代表的なアプリケーションをいくつか挙げてみます。

光学コーティング:ハイピムススパッタは、高品質の光学コーティングを形成するために使用されます。例えば、複数の薄膜層を積層することで、反射防止コーティングや偏光板を作ることができます。

MEMS製造:ハイピムススパッタは、微小加工技術であるMEMS製造にも使用されます。MEMS製造では、微細な構造を持つデバイスを作成するために、非常に高い解像度と正確性が必要です。

磁気記録媒体:ハイピムススパッタは、高密度の磁気記録媒体の製造にも使用されます。磁気記録媒体は、ハードディスクや磁気テープなどのデータ記憶装置で使用されます。

電子材料:ハイピムススパッタは、さまざまな電子材料の製造にも使用されます。例えば、透明導電性材料の形成や、電極材料の形成などに使用されます。

超伝導材料:ハイピムススパッタは、超伝導材料の製造にも使用されます。超伝導材料は、磁場を排除することができるため、MRIや磁気浮上式列車などの高精度な医療機器や交通機器に使用されます。

● 問い
ハイピムス スパッタは通常の DC スパッタや MF スパッタに比べ どれぐらいの高出力を出せるのか?
● 回答
ハイピムススパッタは、通常のDCスパッタやMFスパッタに比べて、非常に高い出力を出すことができます。一般的に、DCスパッタは最大で数十W〜数百W程度の出力がありますが、ハイピムススパッタは数kW〜数十kW程度の出力が可能です。また、MFスパッタもDCスパッタよりも高い出力を出すことができますが、ハイピムススパッタに比べると出力は低めです。

このような高出力を実現するために、ハイピムススパッタは高電圧のパルスを使用し、高エネルギーのイオンを生成することができます。また、パルスの周波数やパルス幅などを制御することで、より効率的なスパッタリングプロセスを実現することができます。

● 問い
この場合の高電圧パルスとはどういう意味か?
● 回答
ハイピムススパッタでは、高電圧のパルスを用いてスパッタリングを行います。パルスは、一定の時間間隔で短時間に高電圧をかけることで生成されます。この高電圧パルスは、通常のDCスパッタリングで使用される直流電源の電圧よりも高い電圧を使用します。

通常、ハイピムススパッタでは、数百Vから数kVの高電圧パルスを使用します。これにより、イオン化された粒子が生成され、スパッタリング効率が向上します。高電圧パルスは、スパッタリング効率を向上させるためだけでなく、材料の結晶構造を制御することができる場合もあります。

また、高電圧パルスの周波数や幅などのパラメータを調整することで、スパッタリングプロセスをより細かく制御することができます。このように、高電圧パルスは、ハイピムススパッタにおいて重要な役割を果たしています。

● 問い
高電圧パルスを高周波で制御することが ハイピムス スパッタと理解して間違いないか?
● 回答
高周波は、通常RFスパッタリングに使用される技術であり、ハイパワーパルス磁気スパッタリング(HiPIMS)とは異なる技術です。

ハイピムススパッタは、高電圧パルスを用いたパルス磁気スパッタリング技術です。高周波は使用されません。高電圧パルスは、バイアス電源を用いて制御され、ターゲット材料表面に高速イオンを生成します。この高速イオンが、ターゲット表面から原子や分子をスパッタリングすることで、膜を形成します。

つまり、高電圧パルスを用いたパルス磁気スパッタリング技術がハイピムススパッタであり、高周波制御とは関係ありません。

● 問い
高電圧パルス且つ高周波パルスで制御することが ハイピムス スパッタと理解して間違いないか?
● 回答
それは正確ではありません。ハイパワーパルス磁気スパッタリング(HiPIMS)は、高周波を使用せずに高電圧パルスを用いてスパッタリングを行う技術です。高周波パワーを加えたパルススパッタリングとは、異なる技術です。

HiPIMSは、従来のDCスパッタリングやRFスパッタリングよりも高い電流密度を実現し、より高い膜品質やより高い成膜速度を実現することができます。しかし、HiPIMSにおいては高電圧パルスの波形や周波数、パルス幅、パルス間隔などが制御されるため、装置の制御がより複雑になります。

● 問い
ハイピムス スパッタではどうして高電圧パルスを形成することができるのか?
● 回答
HiPIMSスパッタでは、高電圧パルスを形成するためにパルス電源が使用されます。このパルス電源は、非常に高い電圧を生成することができるため、スパッタプロセスを高いエネルギーで実行できます。

HiPIMSスパッタの特徴は、パルス電源から放出される高エネルギーの電子がターゲット表面に衝突することにより、ターゲット表面の物質がイオン化されることです。これにより、高いイオン化率を持つ元素が生成され、膜の品質や性能が向上します。また、スパッタリングプロセスに必要なエネルギーは、従来のDCスパッタリングやRFスパッタリングよりも少なくて済むため、効率的なスパッタリングが実現されます。

● 問い
それはハイピムス スパッタ の場合 電源内部にエネルギーを貯めて 瞬間的に高電圧を出すという理解で間違いないか?
● 回答
はい、一般的なHiPIMSスパッタの場合、パルス電源は内部にエネルギーを蓄積して、短いパルス幅で高電圧パルスを出力します。この高電圧パルスにより、ターゲット表面の物質がイオン化され、高品質な薄膜を形成することができます。また、パルス幅や周波数などのパルス条件を調整することにより、スパッタリングプロセスをより細かく制御することができます。

● 問い
その場合どうやって電源内部にエネルギーを貯めるのか?
● 回答
HiPIMSスパッタの場合、パルス電源は内部に電圧上昇を促進するためのインダクタやコンデンサなどのエネルギー貯蔵素子を備えています。電源は、パルス周期の間、エネルギーをこれらの素子に蓄積します。パルス幅の短い高電圧パルスを形成するために、蓄積されたエネルギーを一度に放出することができます。これにより、従来のDCスパッタよりも高いイオン化率を達成することができます。

● 問い
ハイピムス スパッタは電源内部にインダクタや コンデンサーを持っていることが大きな特徴ということで理解して間違いないか?
● 回答
はい、そのように理解していただけます。ハイピムススパッタは、高周波パルス電源の一種であり、内部にインダクタやコンデンサなどのエネルギー貯蔵素子を備えています。この特徴により、高電圧の短いパルスを形成することができ、従来のDCスパッタよりも高いイオン化率を達成することができます。

● 問い
その場合のインダクタとコンデンサの違いは何か?
● 回答
インダクタとコンデンサは、両者とも電気回路において重要な役割を果たす素子ですが、その働きが異なります。

インダクタは、電気信号の流れる方向に対して逆方向に電圧を生じることができる素子で、通常はコイル状の形状をしています。電流がコイルを流れる際に、磁界が発生し、その磁界によってコイル内にエネルギーが蓄積されます。そのため、インダクタはエネルギーを貯蔵することができる素子として利用されます。

一方、コンデンサは、2つの電極間に電荷を貯蔵することができる素子で、通常は平板状の形状をしています。コンデンサに電圧をかけると、その電圧に応じて正の電荷が1つの電極に、負の電荷がもう1つの電極に蓄積されます。この電荷は、コンデンサの容量によって決まります。コンデンサはエネルギーを貯蔵することができる素子として利用されます。

● 問い
インダクタとコンデンサを比べた場合 それぞれのメリットとデメリットは何か?
● 回答
インダクタとコンデンサは、電気回路において重要な役割を果たす電気素子です。

インダクタのメリット:
直流信号を遮断するために使用できる。
高周波信号に対して抵抗が低く、磁束が変化する際に電圧が上昇するため、高周波回路で電力の貯蔵に使用される。
信号の位相を変化させるために使用できる。
高い電流密度が必要な場合に使用できる。

インダクタのデメリット:
直流信号においては、インダクタ自身が抵抗を持たないため、エネルギーの損失がないわけではなく、発熱や磁気干渉が生じることがある。
高周波信号においては、磁束が変化する際に発生する電圧の極性が逆になるため、高周波回路においては、コイル自身が発生した逆起電力により回路の動作が妨げられることがある。
インダクタ自身が大きく、重くなることがある。

コンデンサのメリット:
直流信号を通さず、交流信号を通すために使用できる。
容量を変えることで、信号の周波数を変化させることができる。
インダクタよりも小型・軽量である。

コンデンサのデメリット:
直流信号においては、コンデンサ自身が電流を流すことができないため、エネルギーの損失がないわけではなく、放電によって発熱が生じることがある。
高周波信号においては、電流が流れることでコンデンサ自身の抵抗やインダクタンスが発生することがある。

どちらの素子を使用するかは、回路の目的や要件、周波数、電流密度、サイズや重量などの要因に応じて選択されます。

● 問い
適切な ハイピムススパッタ用電源を選定する上で 最も重要視すべき点は何か?
● 回答
適切なハイピムススパッタ用電源を選定する上で最も重要な点は、出力パルスの制御性能です。高品質なハイピムススパッタフィルムを作製するためには、正確なパルス制御が必要です。そのため、電源は高いパルス再現性を持ち、パルス周波数やパルス幅などを細かく制御できることが望ましいです。また、電源の安定性や耐久性も重要です。これらの要素を総合的に評価し、適切な電源を選定することが重要です。

● 問い
通常の DC スパッタ電源も内部に インダクタや コンデンサーを持っているのか?
● 回答
一般的な DCスパッタリング電源には、出力を安定化するためのフィルター回路が内蔵されていますが、インダクターやコンデンサーがあるわけではありません。これに対し、ハイピムススパッタリング電源は、高周波発生器として機能するインバーター回路や、出力の瞬時変動を補正するためのキャパシタンスやインダクタンス回路が内蔵されています。したがって、ハイピムススパッタリング電源は、DCスパッタリング電源よりも複雑な回路構成を持っています。

● 問い
この場合のインバーター回路とは何か?
● 回答
インバータ回路とは、DC電源から交流(AC)電源を生成する回路のことを指します。一般的に、インバータ回路は、DC電源から直流を取り出し、それを電力変換装置で高周波AC電力に変換し、変圧器を介して電力を供給することで、適切な電力を得ることができます。インバータ回路は、高周波変換技術に基づいており、その高周波数は、一般的に10kHz〜100kHz程度の範囲で動作します。この高周波AC電力は、さまざまな用途に使用されます。例えば、モータ制御、太陽光発電、UPSなどがあります。

● 問い
ハイピムス スパッタ も DC 電源からの出力を 内部で AC に変換しているという理解で間違いないか?
● 回答
いいえ、ハイピムススパッタの場合、通常のDCスパッタと異なり、高周波のパルスを使用するため、内部ではDCからACへの変換が行われます。このため、ハイピムススパッタ用の電源には、インバーター回路が含まれています。インバーター回路は、DC入力を高周波のパルス信号に変換するために使用されます。

● 問い
その場合は正確に言うと DC の出力を 交流 すなわち AC にしているという意味合いとは異なるか?
● 回答
はい、正確には、ハイピムス スパッタの場合、DC電源から得られた電力を、高周波の電力に変換しています。つまり、内部ではDC電源からの出力を直流のまま使用しているわけではなく、ACに変換して利用しています。そのため、出力は交流であると言えます。ただし、この出力は高周波であり、通常の交流電源とは異なることに注意してください。

● 問い
ハイピムス スパッタ の内部でキャパシタンスが利用されていると言ったが、その場合のキャパシタンスとはどういった機能がある 部品か?
● 回答
ハイピムススパッタでは、高周波電源からの出力を増幅するために、内部でキャパシタンスが利用される場合があります。ここでのキャパシタンスは、電気エネルギーを蓄え、放出することができる部品であり、高周波の電力を増幅する役割を担います。

通常、キャパシタンスは、2枚の電極の間に誘電体を挟んだ構造を持つコンデンサーとして使用されます。キャパシタンスの値は、誘電体の厚さや面積、電極間の距離などによって変化します。キャパシタンスは、電流を流すことができず、電圧を貯めることができるため、高周波の電力を安定的に供給することができます。

ハイピムススパッタでは、キャパシタンスが増幅回路に使用され、高周波の電力を増幅し、高出力のスパッタを実現することができます。

● 問い
その場合のキャパシタンスとコンデンサの違いは何か?
● 回答
キャパシタンスとコンデンサは同じ意味を持つ言葉で、電気的なエネルギーを蓄える装置のことを指します。一般的にはコンデンサと呼ばれることが多いですが、科学技術分野においてはキャパシタンスという言葉がよく用いられます。キャパシタンスは、電極の対になる2つの導体の間に絶縁体を挟んで配置し、それによって蓄電容量をもたせた電気素子のことを指します。コンデンサは、キャパシタンスの1つであり、電荷を蓄えることができる2枚の導体の間に絶縁体を挟んで配置された電子部品のことを指します。一般的に、キャパシタンスとコンデンサの違いは、用語としてのニュアンスの違いにすぎません。

● 問い
コンデンサも電圧を増幅できる機能を持っているのか?
● 回答
コンデンサは電気エネルギーを蓄積することができる素子で、2つの導体(プレート)の間に絶縁体(誘電体)を挟んで構成されます。コンデンサに電荷を蓄積するには、電源を接続して電圧をかけます。このとき、プレート同士の間に電界が発生し、電荷が蓄積されます。コンデンサの電圧を増幅する機能としては、入力側に小さな電圧を印加して、その電圧をコンデンサに蓄積し、コンデンサから出力側に電圧を放出することで、出力側の電圧を増幅することができます。しかし、ハイピムススパッタのような高電圧の出力を得るためには、大容量のコンデンサが必要であり、通常の増幅回路に比べて使用するコンデンサの容量は非常に大きくなります。

● 問い
上では DC 電源の場合出力を安定させるためのフィルター回路が内蔵されているとのことだが それはどういったものなのか?
● 回答
DC電源からの出力は、電源の内部で電圧変動が生じることがあります。これは、電源の回路内での抵抗やインダクタンスによる電圧降下、または負荷が変化した場合に発生する可能性があります。このような電圧変動は、接続された装置に不安定な電力を供給し、装置の機能を妨げることがあります。

フィルター回路は、このような電圧変動を軽減するために設計されています。フィルター回路は、抵抗、インダクタ、およびコンデンサを使用して、電圧変動を減らし、電源から安定した電力を供給するようにします。フィルター回路には、ローパスフィルター、ハイパスフィルター、バンドパスフィルターなどの異なるタイプがあります。どのフィルター回路を使用するかは、電源からの出力の安定性、ノイズレベル、および電源を使用するアプリケーションによって異なります。

● 問い
そういった フィルター回路は ハイピムス用電源にも内部に含まれているのか?
● 回答
ハイピムススパッタ用電源にも、内部にフィルター回路が含まれる場合があります。フィルター回路は、DC電源からの出力に含まれる高周波成分を除去するために使われます。ハイピムススパッタでは、高周波成分を含むパルス電圧を出力する必要があるため、フィルター回路によって高周波成分を除去することができます。ただし、ハイピムススパッタ用電源は、高周波成分を生成することが主な目的であるため、フィルター回路を内蔵しているかどうかは製品によって異なります。

● 問い
ハイピムス用 スパッタ 電源は 内部でどうやってパルスを作り出しているか?
● 回答
ハイピムススパッタ用電源は、入力された直流電圧を、インバーター回路によって高周波の交流電圧に変換します。その交流電圧は、高電圧パルスに変換されて出力されます。この際、高周波の制御によってパルスの形状や周波数を調整し、安定的かつ高出力のパルスを生成します。また、内部にはキャパシタンスなどの電気素子が使用され、高速でエネルギーを貯蔵し、パルスの形成に利用されます。

● 問い
通常の MF スパッタ用 電源とハイピムス用電源の違いは何か?
● 回答
通常のMFスパッタ用電源とハイピムス用電源の主な違いは、スパッタリングプロセスを制御するための電力供給方法にあります。

通常のMFスパッタ用電源は、常に一定の周波数で高電圧の交流電力を供給します。この交流電力は、スパッタリングプロセス中に陰極に供給され、陰極上のターゲット材料から粒子が放出されることでプラズマが生成されます。この方法では、スパッタリングプロセスを制御することができますが、効率が低く、より多くのエネルギーが熱として散逸してしまいます。

一方、ハイピムス用電源は、短い高電圧のパルスを生成することができます。このパルスは、高周波で制御され、スパッタリングプロセス中に陰極に供給されます。この方法では、より高い効率でスパッタリングプロセスを制御することができます。また、熱散逸も少ないため、ターゲット材料の消耗が少なくなり、プロセスの安定性も向上します。

さらに、ハイピムス用電源は、薄膜の堆積速度が高く、より高品質の薄膜を生成することができます。一方、通常のMFスパッタ用電源は、スパッタリングプロセスを安定させるために必要な大きな電力供給が可能である一方、薄膜の堆積速度が低く、薄膜の品質も低くなることがあります。

● 問い
ハイピムス用 スパッタ 電源と通常のユニポーラ パルス スパッタ 電源や バイポーラ パルス スパッタ用電源の違いは何か?
● 回答
ユニポーラパルススパッタ用電源は、一方向にしか電流が流れないことを利用しています。一方、バイポーラパルススパッタ用電源は、正負のパルスの両方を使っています。これに対して、ハイピムススパッタ用電源は、高周波ACと高電圧パルスを組み合わせることで、より高いエネルギーを放出することができます。

ユニポーラパルススパッタ用電源は、比較的低い周波数のパルスを生成し、単純で安価な制御回路を使用できます。バイポーラパルススパッタ用電源は、より高い周波数のパルスを生成することができ、高い陰極効率を持ちます。ハイピムススパッタ用電源は、高周波と高電圧を組み合わせることで、より高いエネルギーを放出し、より高いスパッタリング効率を実現することができます。また、ハイピムススパッタ用電源は、より細かい制御が可能であり、高品質の膜形成が可能です。

● 問い
具体的にはその周波数には どれぐらいの差があるのか?
また具体的にはどれぐらいの電圧の差が それぞれにはあるのか?
● 回答
一般的に、ユニポーラパルススパッタとバイポーラパルススパッタ用の電源は、周波数が1kHzから100kHz程度の範囲で出力されます。一方、ハイピムススパッタ用の電源は、数十kHzから数百kHzの高周波で出力されます。周波数帯域が異なるため、それぞれの電源で異なる効果が得られます。

電圧に関しては、出力されるパルスの幅や周波数によって異なりますが、ハイピムススパッタ用の電源は、高い電圧を数百Vから1,000V以上まで出力することができます。一方、ユニポーラパルススパッタやバイポーラパルススパッタ用の電源の出力電圧は、一般的に100Vから1,000V程度です。